
フィフィ大空をゆく
アルベール・ラモリス監督が撮った映画で最もポピュラーなものは「赤い風船」でしょう。 少年と彼になついた風船との友情を描いた心温まるファンタジーは、使われたセリフがわずかにもかかわらずはるかに雄弁にその豊かな世界を語っていて、美しいさまざまな色彩とともに見た人すべてをうっとりさせるものでした。いわさきちひろさんもこの作品をもとに一冊の美しい絵本を作っています。 風船のように空を飛ぶということがその後 […]

舞妓はレディ
「舞妓はレディ」は題名からして名作映画「マイ・フェア・レディ」を思い起こさせるものでありますし、実際ミュージカルというスタイルや物語の設定などもそれを下敷きにしたことは明らかです。また、京都の舞妓を主な題材として扱っている点からすると、今をときめく宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ主演の「舞妓Haaaan!!!」も容易に思い出され、それぞれの比較でこの作品を語ることもできるかもしれません。しかしみのりは「 […]

セントラル・ステーション
みのりはブラジルの音楽はかなり昔から聴いてきましたが、なぜかその文化などに大きな興味を持ったことはなかったので、映画もよく見ていたのにブラジルの映画というものを見たことはありませんでした。しかし先日テレビで「セントラル・ステーション」というブラジルの映画が放送されていて、なんとなく気になって録画しておきました。そして後日それを見始めたらすぐに引き込まれてしまいました。 ロードムービーという恐らくジ […]

リトル・ブッダ
みのりはそこそこ映画を見てきましたが、前にも書いたとおりとても偏ったものでした。みのりが見てきたヨーロッパの映画もそのほとんどはフランス映画で、それに慣れた身体にはたとえばイタリア映画などはいささか重く感じられて、名作とよばれるものをいくつか見てみたもののいまひとつ乗り切れないものばかりでした。 そんなわけでベルナルト・ベルトルッチはイタリアの巨匠監督として名前はよく知っているものの、その映画はま […]

ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して
みのりは大学生の頃は映画ばかり見ていました。しかもメジャーな現代のアメリカ映画などはほとんど見ずに、単館でひっそり上映している映画やヌーヴェル・ヴァーグと呼ばれた頃のフランスの映画などをよく見ました。卒業論文も映画を題材にして書いたほど映画好きでした。 しかし最近はあまり映画館まで映画を見に行くことがありません。はっきりとした理由があるわけではありませんが、ある程度まとまった時間をその映画を見るた […]