みのりは島根県出雲市で産まれました。
出雲という地をご存知の方も多いでしょう。一昨年は出雲大社の平成の大遷宮が話題にもなりました。出雲大社は縁結びのご利益でも有名で近年訪れる人も多いとのことです。過疎化の続く山陰地方の衰退が少しでも食い止められれば、みのりはうれしいです。

みのりの母親の一族は昔から出雲に住んでいて、みのりも幼い頃から出雲という場所が歴史的にも重要な場所だということをなんとなく感じていました。その後に歴史の授業などで、出雲は大和朝廷と同じくらいの古い歴史を持っているということを知り、出雲という土地に俄然興味もわきました。そこで自らのルーツを学ぼうといろいろと本を買って読んでみたのですが、どれも挫折してしまいました。しかしその中でどうやら古事記が一番重要な資料だということがわかってきました。

挫折した理由は主に、出てくる神様の名前がとても長かったり、同じ人をいくつもの別の名前で語っていたりしたことで、人物関係がわからなくなってしまうことだったと思います。古事記はその最たるものでした。しかしある時、こうの史代さんという漫画家による「ぼおるぺん古事記」という3巻からなる作品の存在を知りました。早速買ってきて読んでみると、古事記が一気に身近なものになったのです。

この作品は、こうの史代さんの卓越した画力により日本最古の神話「古事記」を読み解いたもので、特にその柔和な人物描写により見るものを瞬く間に古事記の世界へと誘う傑作です。

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これによりみのりは、出雲大社に祀られる大国主命が歴史上(神話上)どのような位置にいて、どのようなことをしたのか、ヤマタノオロチ退治で有名な須佐之男命はどのような存在なのかなど、それまで出雲で語られる断片的なエピソードを体系づけて理解することができました。

それだけではありません。そもそもこの日本という国がどのように作られその後どのように展開していったのか、その中で天皇家のルーツである天照大神の系譜やその他のものまでまとまって容易に知ることができたのです。ですからこの作品は、出雲に縁があるものだけでなく日本人であるならば、自分のルーツを知るためにとても為になるものだと思います。

かつて大和和紀という漫画家が「あさきゆめみし」という、紫式部の「源氏物語」を忠実に漫画化した作品がありました。みのりは高校時代にこの作品を読みまくって、結果として原書にも通じて古文が大好きになりました。ついでながら、源氏物語の中でも渋い内容の「宇治十帖」と呼ばれる部分が大学入試に出たりしてこれもあっさり解くことができましたが、「あさきゆめみし」がなかったら苦戦したに違いありません。大和和紀さんも源氏物語を相当読み込んだからこそ「あさきゆめみし」を描くことができたのでしょうが、同じようにこうの史代さんも古事記を相当読み込んでこの作品を描くことができたに違いありません。おかげでみのりもここから古事記の原典にあたっていけそうです。

また改めて書く予定ですが、今日本はグローバルな世界の中でどのような道を進むかが喫緊の課題となっています。そのとき重要なのは日本人とはなんなのか、どのような特性を持っているのかについて、これまで無意識であったものをしっかりと意識化することが必要です。そのとき一見なんの関係もなく思われる古事記はその手がかりを実は持っています。ですから、より多くの人にこの「ぼおるぺん古事記」を読んでもらいたいとみのりは考えています。